2023年2月26日のメッセージ 受難節第1主日

荒れ野の誘惑 (ルカによる福音書 4章1節~13節)

1.「『神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。』・・『人はパンだけで生きるものではない。』」

肉体が飢え渇くひもじさに、悪魔は神の子の能力を見せたらいいと、「今ここ」の解決へ誘惑します。私たちは神の言葉と祈りによって今日を生きる、霊的な存在です。

2.「『もしわたしを拝むなら、みんなあなたのものになる。』・・『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ。』」

敵は心の隙間にある将来の希望や欲望を満たすよう誘惑します。それは自分が自己の主権者・王となるよう誘います。私たちは被造物であって、御心に従って生きる、神に祝福された存在です。

3.「『天使たちは手であなたを支える。』・・『あなたの神である主を試してはならない。』」

うまくいかない状況に陥って、苦し紛れに一発逆転の解決を願うと、神を試してみたくなります。神の主権を疑う不信仰の極みが、ここにあります。信じることを拒みつつ、「十字架から降りて来い、信じてやろう」との声とつながっています。

サタンに打ち勝つ生き方は、神から注がれる「聖霊の力に満ちる、1.14」恵みにあるようです。私たちの日々は様々な誘惑に試されますが、聖霊に前後を挟まれるように力を受けて、その日の苦労を果たしていきます。

(2023.2.26 田中寛也牧師)