2023年11月12日のメッセージ 降誕前第7主日礼拝

 「召命と応答」  創世記 12章1節~9節

アブラムに主が臨まれ、「生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい」と言われます。父テラは居心地の良い場所に落ち着いてしまい、約束の地に旅立てません。けれども、信仰者は天に向かう旅人である道に導かれます。

召命は「離れて」です。世の頼るもの(肉親、富)からの離別が第一の命令です。そして、そのことが出来て第二の「行きなさい」(自立、神信頼)の命令です。

召命に続くのが、約束・祝福です。まだ子供は与えられていませんが、「大いなる国民とする」との約束の言葉を信じたのです。彼はカナンを目指し旅立ちましたが、どこが約束の場所であるか知りません。

こうして、神の善意に信頼し、その御言葉を信じて、自分の家族とすべての財産を携えて出立したのです。故郷カルデヤのウルを出立し、途中ハランで長居し、ようやくアブラム一行はカナンの地にたどり着きました。

更に、「この土地を与える」とは約束の実現です。天幕を張ったすべての場所が主の名を呼ぶ場所であるようにと、まず祭壇を築き、礼拝を守ったのでした。

(2023.11.5 田中直子牧師)