2024年4月21日のメッセージ 復活節第4主日礼拝
「わたしを愛するか」 ヨハネによる福音書 21章15節~25節
1.「『ヨハネの子シモン、この人たち以上にわたしを愛しているか。』・・『わたしの小羊を飼いなさい。』」
主は御自分を十字架につけて私たち(全人類)の罪を贖われました。この神の愛に生かされる私たちは、主の問いかけにどう答えますか。イエスは「(アガペー;神の愛で)愛するか」と問われ、ペトロは「(フィレオー;師弟愛で)愛します」と答えました。二度目も同じ問いと答えでした。三度目にイエスから「(フィレオー)愛するか」と問われて、ペトロは悲しくなります。結局、自分を捨てきれない者だからです。それでも、主は今できる在り方で、わたしの羊を養いなさいと諭されたのです。後に、使徒たちは聖霊に満たされて、自分を捨てて「わたしの小羊」の世話をする召命に応えていきます。
2.「『はっきり言っておく。あなたは、若い時は、自分の行きたいところへ行っていた。しかし、年をとると、行きたくないところへ連れていかれる。』」
ペトロが行きたくないところ、それは(逆さ十字架の刑と伝えられる)殉教です。もう彼は知っています、肉の強がり(フィレオー)では虚しく惨めな結果を招くことを。聖霊の導きに素直である教会(私たち)の献身があって、福音は豊かな実りを結びます。
3.「『主よ、この人はどうなるのでしょう』・・『わたしの来る時まで彼が生きることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか。あなたはわたしに従いなさい。』」
「人は不合理、非論理、利己的です、それでもなお、赦しなさい。・・あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう、それでもなお、正直で誠実でありなさい。・・よく考えてみると、あなたも気づくはずです。それはつまるところ、あなたと神さまとの間のことなのであって、他の人がどうであるかという問題ではないことに。マザーテレサ」。ペトロにはまだ主の正面に立つ自信がありません。それであの人はどうなりますかとそらしました。けれど、すべてはあなたと神さまとの間のことであって、「何の関係があるか。あなたはわたしに従いなさい」なのです。
(2024.4.21 田中寛也牧師)