2023年7月30日のメッセージ 聖霊降臨節第10主日礼拝

「揺るがない希望」(ペトロの手紙一 3章13節~22節

1.「義のために苦しみを受けるのであれば、幸いです。人々を恐れたり、心を乱したりしてはいけません。心の中でキリストを主とあがめなさい。イザヤ8:12-13」

クリスチャンはこの世を仮の住まいと理解し、天の国に向かう旅人になぞらえます初代教会の信者は、キリストの苦難に与ることを厭わず、世の宝を頼るに勝って、御国に宝を積むことに励んだのです。迫害に会いつつも揺るがない平安に包まれたのです。

2.「キリストも、罪のためにただ一度苦しまれました。正しい方が、正しくない者たちのために苦しまれたのです。あなたがたを神のもとへ導くためです。」

キリストの受難は、私たちの罪を贖うための一度限りの刑罰であり、復活は永遠の命へと甦った勝利の冠です。信仰によって、十字架と復活の賜物は救いを与えるのです。

3.「この水で前もって表された洗礼は、今やイエス・キリストの復活によってあなたがたをも救うのです。洗礼は肉の汚れを取り除くことではなくて、神に正しい良心を願い求めることです。」

イエスの黄泉降りは、ノアの大洪水の時に悔い改めの呼びかけに反発した巨人たちに、もう一度救いの機会を与えるためでした。教会が授ける洗礼は十字架の裁き(罪の赦し)を象徴すると共に復活の勝利(永遠の命)をも象徴します。救いの目的は肉の願いを満たすためではなく、神の子にふさわしい義人と証しされるためです。

 

(2023.7.30 田中寛也牧師)