2023年8月20日のメッセージ 聖霊降臨節第13主日礼拝

「思い悩まない」(ルカによる福音書 12章22節~34節

イエスは自分のために富み蓄えて、神に富まない愚かな金持ちのたとえを語りました。その後で、すべてを捨ててイエスに従ってきた弟子たちに、悩まない生き方について語ります。

弟子たちは漁師という職業、舟という財産、親という絆を捨てて、従って来ました。彼らには心を束縛するものは何もありませんでした。自分がという自意識以外は。

そこでイエスは、命のこと、体のこと、寿命のことの日常生活で起こって来る事柄について思い悩まずに、神を信頼して服従するように諭されました。

汚れた鳥として忌み嫌うカラスでさえも神は養い、一日しか咲かない野原の草花でさえも神は美しく装ってくださるのだから、神に生きるように命の息を吹き込まれた人間は、価値ある愛の対象として覚えられています。

命も体も寿命も、人間は何一つ自分の思い通りにコントロールできません。すべてを与えられて生かされている存在だからです。

イエスは十字架で私たちの罪を赦し、様々なしがらみと絶望から解放してくださいました。ただ、神の国を求めること、父なる神の導きを信じて従っていましょう。神は喜んで必要のすべてを与え、神の国をくださいます。

(2023.8.20 田中直子牧師)