2023年10月22日のメッセージ 聖霊降臨節第22主日礼拝

「いたわりの心」(フィレモンへの手紙1節~25節 

1.「このパウロが、監禁中にもうけたわたしの子オネシモのことで、頼みがあるのです。・・わたしの心であるオネシモをあなたのもとに送り返します。」

パウロはまだ会っていないフィレモンへの手紙を、彼の奴隷であるオネシモに託して、帰宅させようとしています。彼はローマで自宅監禁されていたパウロのもとでキリスト者(わたしの子)となり、神の僕(兄弟)として仕える者となりました。わたしの心と紹介する程に成長した彼を帰宅させることにしたのでした。

2. 「オネシモは特にわたしにとってそうですが、あなたにとってはなおさらのこと、一人の人間としても、主を信じる者としても、愛する兄弟であるはずです。」

オネシモは奴隷の身分のままで逃亡したので、働く期間が残っていますが、今や立派な人格者に成長し、キリスト者の模範となっており、兄弟として迎えるにふさわしいのです。奴隷制度への言及としてではなく、キリストの兄弟となった神の家族として彼を取り扱ってほしいのです。

3.「ついでに、わたしのため宿泊の用意を頼みます。・・エパフラスがよろしくと言っています。」

パウロはフィレモンの家での滞在を希望し、主の兄弟としての交わりを希望します。またコロサイ教会の同労であったエパフラスやよく知るマルコたちの名を記して、あなたから喜びと心を元気づけてほしいと、愛情に満ち溢れて結びます。

(2023.10.22 田中寛也牧師)